私はセットものの器はとても使いやすいと思います。けれども、やはり日本の器というのはセットではなくて、いろいろな模様を組み合わせて、あっ、素敵だなと感じていただく組合わせができることが特長です。
こちらのテーブルはひとつひとつが単品でも使えるもので、おもてなしの器のテーブルを組んでございます。それぞれみな文様が違うのですけれども、合わせて使ってみてテーブルの上に広げてみると、「あっ、あでやかで素敵だな」、そしてなおかつ「料理が映えるな」というような組み合わせができますのが和食器の楽しみでございます。
洋食器は最初から最後まで同じ様なパターンでずっといきます。けれども、和食器というのは海あり、山あり、谷あり、平地ありと、高さのリズムがすごく楽しいのですね。それでいながら、わっと広げたときになにか統一感が出ています。それが組合わせの一つのポイントでございます。
このテーブルは、会う席の「会席」です。私流の会席もどきで前半の部分と後半の部分で分けております。向付け、それからちょっとした和え物ですね、そして珍味が入って、お酒をいただく。その後に後段になりまして、焼き物や煮付けの品が出て、最後におつけ物でご飯を召し上がっていただくという流れです。
会席のサービスで順番に出てくる、ないしは半分半分で出てくる時に、目の前にひろがる世界をひとつのテーブルにまとめさせていただきました。
私が選びました源右衛門窯の器は一品一品使ってもとても楽しいのですが、それを会席風にまとめますとこのような食卓が出来上がりますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
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