こちらの食卓で用いました器はなずな紋です。ほんとうに昔から、古伊万里の文様としてなじみの深い、中国からきた文様でございます。これがまた使いやすいのです。何を入れても邪魔になりません。そして、ちょっとしたお総菜も、日常の料理にも使いやすい文様なのです。
とくに、中華がいいですね。中華といいましてもいろいろな中華があります。中華飯店に行って出てくる中華ではなくて、味の素の冷凍の中華など、家庭用の中華がパッと入るとおいしいのです。
源右衛門窯のなずな紋には、いろいろなサイズがございます。なずな紋も全部が全部これでまとめてしまうとつまりません。ここにもう一つ、朱色を入れると違います。ここではテーブルクロスに朱色を入れておりますけど、なにかひとつ朱を入れますとチャイニーズになります。これも大事な要素なのです。染め付けの呉須の色と特に漆器の朱です。これは東洋の色でございます。ですからこの二つを合わせると中国的になります。
それから今は非常にエスニックな、タイのお料理ですとか、ベトナムのお料理が若い方達にもとてもおなじみでございます。私どもの専門で言いますと、フュージョン料理と言っておりますけれども、フュージョン料理もみんなピタッと入ってしまうという、使いやすいなずな紋のテーブルでございます。
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