上絵付け
- タイトル
- 上絵付け
- 再生時間
- 4分56秒
- 映像内容
- 型打ち、筋引き、上絵描き、上絵濃
1300度の本焼きの炎をくぐってきた器を待っているのは、最後のお化粧、「上絵付け」です。
有田での赤絵(色絵)の始まりは、17世紀中頃のこと。それまでは素朴で清楚な染付だけでしたが、呉須のブルーの上に色彩が表現できるようになったのです。上絵付け師(赤絵師)の技によって生み出される染錦は有田が原点で、高度な色彩調和が要求されます。
巧緻な線、精妙な濃み。上絵付け師の手には「最後の化粧」という使命や、有田の伝統がずっしりとかかっています。それにもかかわらず、修練を重ねてきた職人たちの筆運びは実にあざやかです。
天然顔料の和絵具は赤や青、黄、緑、金など単色で色数も多くありません。それにもかかわらず濃淡と配色、呉須との色彩調和だけで華麗な色彩世界を描き出す上絵付け師たち…。
若い女性も多い絵描き座には、緊張感とともに、どこか華やいだ空気が漂っています。
聞けば、全員に共通するのは、やきものづくりが大好きなこと。西欧人を驚嘆させた古伊万里時代の職人の心意気が、源右衛門窯には今もしっかりと受け継がれています。