テーブルコーディネート第2回
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テーブルコーディネート かぶと唐草
ホワイト ジャガードクロス
綿55% ポリエステル45%(撥水加工) 130×230cm

唐花文
エンブテーブルランナー
ポリエステル100% 刺繍糸 レーヨン100% ナプキン 麻無地 麻100% 48×48cm
こちらのテーブルのテーマは「紅茶タイム」です。使っておりますやきものは、パン皿とケーキ皿、カトラリーティーポットで、「イズニク手」と名前を付けております。
聞きなれない名前ですが、イズニク手と申しますのは、トルコのやきもの産地です。15世紀から18世紀くらいまで、イズニク地方で盛んにやきものが造られました。 また、トルコのイスタンブールには、サルタンの古城トプカプ宮殿があります。私ども磁器をつくっている者にとりまして、とても興味ある宮殿です。今は博物館になっているのですが、中国景徳鎮で焼かれた元時代の染め付けのやきものが多数コレクションされております。昔から一度は訪れてみたいと思っていましたが、先年に機会があり訪ねました。(イズニク手の旅はこちらです)
そのトプカプ宮殿には、有田でつくられた江戸時代の古伊万里も多数コレクションされていまして、見学しました。その際に近くの博物館でトルコのやきものを見に行きましたところ、非常にカラフルな陶器を見る事ができました。パターンを見てみると、非常に中国の影響がみられます。なぜかといいますと、当時トルコは中国からやきものを輸入していたので、中国の文様がトルコのやきものの文様に影響を与えていたのです。ぱっと見では、ものすごく中東っぽいものとかブルーを使った色が多いのですが、パターンを見てみると中国なのです。
距離からいえば有田とトルコはとても離れていますが、有田も中国の影響を受けた産地です。トルコと有田の間に、中国陶磁文化という共通した要素があり、源右衛門でつくってみたらどうなるのかなという思いをこめました新作がこちらのイズニク手なのです。
そしてなぜ、碗皿なのかと申しますと、実は有田から最初に中東ヨーロッパに向けて輸出をしたのが1650年代のことで、仲介したのはオランダの東インド会社でした。その記録に残っている一番最初の大量注文が、実はコーヒーカップとソーサーだったのです。
また、ヨーロッパの人々が初めてコーヒーを味わったのがオスマン帝国時代のことなのです。トルコの軍隊がオーストリアのウィーンを攻めたときコーヒーを持っていき、それが現在のウィンナーコーヒーとして伝わったそうです。こうした歴史のドラマを胸に、トルコのやきものでやるなら碗皿を作ろうと思い完成しましたのが、このイズニク手シリーズです。6種類で一組、それぞれ違った絵付けをしていますが、6種類揃ったときにまとまることを念頭に考えて作りました。
また、黒澤さんにはガラス器をたくさん使ってコーディネートして頂いていますが、私どもが飾り付けをしますと、とてもこういう楽しい雰囲気にはなりません。これまでたくさんコーディネートしていただいた中でも、個人的にもとても良くできてると思います。
金子昌司
イズニク手碗皿シリーズは、6柄すべての絵変わりで、紅茶、コーヒーや最近人気の中国茶にも合う碗皿です。 お茶の時間は食事のテーブルと違うエレガントな演出がお部屋のムードを華やかにします。このテーブルでは、唐花文刺繍ランナーとかぶと唐草のクロスを重ね合わせました。絵変わり碗皿のモチーフを生かすため、共通のトルコブルーを中央に集め、オーガンジー素材に刺繍が透けたトルコブルーのガラス花瓶、ゴブレットグラスが引き締めます。
お茶のテーブルにお花を飾る場合、碗皿に使用しているカラーでまとめます。また、絵変わりの碗をスープカップに使用する事で食事のシーンでも活躍します。
黒澤佳美
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