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輸出伊万里
「染錦花籠手(SOMENISIKI-HANA-KAGODE)中皿」
(1690〜1720年代 径30cm 源右衛門窯古伊万里資料館蔵) |
江戸元禄期に有田で造られた「花籠手」と呼ばれるこの皿は、源流は16〜17世紀初頭の景徳鎮です。
いたって日本的な花籠の文様が、当時のヨーロッパで東洋趣味の王候貴族を中心に好評を博し、オランダのデルフト窯をはじめ、18世紀初頭に産声を上げたドイツのマイセン窯やフランスのシャンティイ窯など、各地の窯で模倣されました。
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輸出伊万里
「染付芙蓉手VOC文字入(SOMETUKE-FUYOUDE-VOC-MOJIIRI)中皿」
(1690〜1720年代 径37.0cm 源右衛門窯古伊万里資料館蔵) |
オランダ東インド会社との交易を物語る貴重なこの皿はジャカルタで手に入れました。
それまでV.O.C.文字入の皿は、2・3ヶ所の古窯跡から破片が発見されていましたが完品はなく、この皿が有田に約300年ぶりに里帰りしたときは、大変珍らしがられ、また羨ましがられたものです。
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